腐っても鯛

 日本人がタイにささげる敬意の深さには並々ならぬものがあり、「めでたい」に通ずる、というゴロ合わせ的要素も手伝ってか、ハレの 要素を身にまとっている。さて、「腐っても鯛」とは、本来すぐれた価値を持つ者(鯛のような人)は、たとえ条件が悪くなろうと(腐っても)やはり、それなりの価値があるという意味で、権威へのこの手の妄信と追従は、きわめて日本的な発想だ。

 

エビで鯛をつる

 値段のないものや、わずかな努力で値打ちのあるものを手に入れるたとえ。又、たいして力を使わずとも大きな利益を得ること。

 

鯛の尾より鰯の頭

 大きな団体で低い地位に甘んじているよりも、小さな団体でも、その長となることの方が良いということ。

 

鯛も一人はうまからず

 どんな御馳走でも一人で食べるのは美味しくないという意味。たとえ、御馳走でなくても気のおける仲間と楽しく食べるのが一番美味しく食べられる。気を使って食べる食事は、料理の味もわからない。それほど食卓の雰囲気は大事であるということのたとえ。

 

海老の鯛交じり

 つまらないものが、優れたものの中に交じっていること。