鮭の一生 〜鮭の中で一番ポピュラーな「シロザケ」の一生について〜
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シロザケは、日本海・オホーツク海・ベーリング海・北極海の一部に分布する。シロザケが遡上する日本の河川は、太平洋側では利根川以北、日本海側では山口県以北に分布する。(九州北部や高知県の河川に遡上した例もある)
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母川回帰の年齢組成
日本のシロザケはベーリング海やアラスカ湾まで索餌回遊し、海で冬を1〜5回過ごし、成熟(2〜6年)すると自分の産まれた川に帰ってくる。日本に沿岸回帰するのは4歳魚が主群で、全体の50〜70%を占め、次いで3歳魚が20〜30%、5歳魚が10〜20%と続く。2歳魚と6歳魚はきわめて少なく、ともに1%以下。日本に回帰する年齢組成は年によりやや異なり、それが平均体重の差になってあらわれる。
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回遊経路
4〜5月に北東太平洋(一部アラスカ湾)まで回遊し、6〜7月にはアリューシャン列島からベーリング海にかけて分布する。その後、8〜9月にカムチャッカ半島東方沖合から北西太平洋に移動し、秋(早い群れは8月)には千島列島に沿って日本に帰ってくる。
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産卵〜稚魚の成育
9〜12月にかけて、河口近くに集まったサケは、餌を獲らずに川を遡上し、中下流の湧水城で産卵する。産卵後のサケは体が傷だらけで、「ホッチャレ」とも呼ばれる。水温が8度になると約3ヶ月で卵が孵化し、サケの稚魚は約80日間、産卵床で成育する。翌年3〜5月頃に体長が6cm程度になると海に下り始める。
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